小学4年生が算数でつまずく理由とその対策

こんにちは、トカチです。

 

小学校の頃の単元テストって覚えていますか?単元テストは十分理解できていれば80点以上取れるように作られています。
しかし小学4年生あたりから、算数でつまずき80点が取れない生徒が増えてきます。

 

今回はその理由と対策についてです。




目次

小学4年生が算数でつまずく3つの理由

小学4年生が算数でつまずく理由は大きく3つあります。

  • 練習量の不足
  • 読解力の不足
  • 3年生までの内容の理解不足

 

3年生までは復習や練習を積まなくても、点数が取れる単元がほとんどです。
しかし4年生の単元は練習量・読み解く力・前学年までの積み重ねがないとテストで点数を取れなくなってきます。

理由は単純で、慣れるのに時間がかかる単元が増えてくるからです。

小学4年生の算数の主要単元

まずは小学4年生で学習する単元をザーッとみていきましょう。

4年生で学習する単元
  1. 大きな数
  2. 割り算の筆算
  3. 折れ線グラフ
  4. がい数
  5. 割り算の筆算(2)
  6. 式と計算 ( )を用いた四則混合
  7. がい数を使った計算
  8. 面積
  9. 整理の仕方
  10. 少数のしくみと足し算引き算
  11. 垂直、平行と四角形
  12. 変わり方 影響しあって変化する2つの整数の関係
  13. そろばん
  14. 小数と整数の掛け算割り算
  15. 立体
  16. 分数の大きさと足し算引き算

「こんなにあるの?!」と思われる方も多いのではないでしょうか。
特に太字の単元は、点数を落としてしまう子が続出する単元です。

 

つまずき単元の共通点

つまずき単元には共通点がある

つまずき単元の共通点は

  • 解くルールが問題文に含まれること
  • ちょっとしたミスで答えが全然違ってしまうこと
  • 「考え方」が複雑になっていること

問題文をしっかり読まないと正解が導き出せなくなってくるんです。

 

問題文にルールが含まれるとは?

がい数の単元ではこんな問題があります。

がい数の例題
「12,345の100の位を四捨五入しなさい。」正解は12,000です。

問題文の「100の位を四捨五入する」という部分がルールにあたります。

 

足し算や引き算のように、ルールが固定の問題でつまずく子は少ないです。

授業で解き方を学ぶ
テストで解き方を実践する

「計算する」「長さを図る」といった単元がそれにあたります。

 

しかし文章題が増えると、授業で習った解き方だけでは点数が取れなくなります。

4年生になると

問題文に書かれたルールを使う
問題パターンが複雑になる

 

問題文で指定された解き方をしないと正解になりません。

 

解法の説明により減ってしまう練習量

小学4年生の単元は1問にかかる時間が増え、取り組む問題数が減ります

つまずき単元は、1つの問題に時間がかかります。
意識的に問題数をこなさないと、練習量が足りず答えまでの道筋や答え方があいまいな状態となってしまいます。

「ほぼ同じ問題が出るテスト」から「似たような問題が出るテスト」へ

基本的に小学校で使うテストは、教科書の出版社が作成しています。テストに出てくる問題は類似問題のはずです。

3年生までは「ほぼ同じ問題」が出ていました。
数字が少し変わっただけで、当てはめれば解けてしまいます。

しかし4年生からはルールが複雑になったおかげ(?)で、「似たような問題」が出るようになります。

ほぼ同じ問題が出るテスト ⇒ 似たような問題がでるテスト

この変化が「今まで通りの勉強」ではテスト本番に対応できなくなる大きな原因となっているのです。

 

教科書で「似た問題」を練習していても

  • なんとなく
  • 先生が言った通りにやっただけ

の状態で授業を終えてしまってないでしょうか。

 

「だって授業でやってない問題が出たんだもん」は危険信号

子供がテストの点数が悪かった時の言い訳で、気を付けなければいけないのが
「だって授業で習ってない問題が出たんだもん」です。

 

先ほども言った通り、小学校のテストは教科書を作った会社が作っています。
全国の子供たちが使うので、非常に厳しい審査を経ています。

授業でやっていない問題は100%出ません。

4年生は勉強のやり方を見直すタイミング

4年生の算数は1つ1つ解決すれば簡単に取り返せます

4年生の段階であれば、取り返しのつかない状況にはなりません。
解き方を学び、いろいろなパターンの問題を解くことで解決できるからです。
しかし学年が上がるにしたがって、「見たことない問題」に遭遇する機会は増えていきます。

 

もしも単元テストの結果が80点を下回っていたら、必ず一緒に見直しをしてあげてください。

同じテストを解いて100点がとれるようになるまで繰り返し、必要であれば市販の問題集で練習量を確保しましょう。

つまずきやすいのは算数だけではありません

数学的な考えが必要となる科目(理科・社会)も注意が必要です。

理科では電流・力の問題で計算力が問われます。
社会でも縮尺の計算や投票率などで解き方・計算力が試されます。

暗記科目だからと油断していると、気づいたら「理科も社会も苦手だわ・・・」という事態に陥りかねません。

 

算数で大事なのは計算力と「読解力」

算数に求められる力は計算力と注意力と「読解力」です
4年生の算数からは国語力も大事になってきます。

がいすう、整理の仕方、変わり方、図形の単元は特にです。

 

問題文を読むまで、何を答えればいいかわからない単元は今後5年生6年生でどんどん増えてきます。
今のうちに対策をしていかないと、これからずっと算数で苦戦を強いられてしまいます。

つまずき単元を克服する手順

算数でつまずく生徒には2パターンいて

  • 問題文を読まずに解く「早とちり」タイプ
  • 授業で理解しきれなかった「出遅れ」タイプ

に分けられます。

 

「早とちりタイプ」の克服ポイント

このタイプは「思い込み」で問題を解いてしまう癖を治せば、改善される可能性が高いです。

早とちりタイプの失敗例
AさんとBさんが出て来る問題。Aさんの所持金を聞かれているのに、Bさんの所持金を答えてしまった。
解き方はあってる、なのに最後の最後で間違える、詰めが甘いタイプです。
この癖は早いうちに直さないと最悪受験に響きます。

早とちりの解決法は簡単です。

問題の情報部分に下線、質問部分に波線をひくだけ

問題文を「落ち着いて」「整理して」読む癖をつければいいんです。
慣れれば線を引かなくても間違わなくなります。

新しい単元に入るたびに、問題文を自分なりに整理する習慣をつけましょう。

 

出遅れタイプの克服ポイント

問題文を読む力はすべての科目で重要です

まず大切なのは「問題文を読む癖をつけること」です。読解力はすべての勉強につながります。

読む力を付けるためには本を読むのが最短ルートです。

声に出して本を読もう、それを誰かに聞いてもらおう

音読すること、聞いてもらうこと。この二つを意識して本を読む習慣が大切です。

声に出して読む大切さ

声に出すことで、ひらがなと漢字の混ざった難しい文章を読むことに慣れることができます。また聞いてもらうことで、理解しないまま読み進めることを防ぐことができます。字面を追いかけるだけの音読は意味がありません。

内容を分かって読めているか?の確認を随所でしてあげましょう。

私は小学生の頃、母親から国語読本セットを買い与えられ、毎日音読する時間がありました。

本当に苦痛でした。

が、今ではあれやっておいてよかったんだろうなと思います。

「ドラえもんの国語おもしろ攻略」シリーズは漢字・慣用句・敬語などかなり細かくテキストを分けているのでオススメです。

つまづきは感じていないけど国語力を鍛えたい場合は、1ページに占める文字数の割合が高い本がオススメ。活字に慣れておくことは非常に大切です。

国語力と算数力はオトナになっても必要な力です

国語はもちろん算数・数学も大人になってから、いろいろな場面でそうぐうします

営業職は数字が命の仕事ですし、企画運営に携わる部署では図形を多く扱う仕事が多いです。他にも瞬時に計算を求められる仕事であったり、仕事とは関係なく、親戚の子供に勉強を教えてほしいと頼まれるかもしれません。

大人になってから小学校のドリルを復習してもいいですが、かっこよく教えられるようにしておきたいですよね。小学校の知識を使って中学の問題を解くことが多く、また高校数学にも中学の知識が必要な単元が多くあります。

つまずきを感じたら、いち早く原因を把握して対策してあげましょう。

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