カメラを購入すると嬉しくて、ついつい撮影に夢中になってしまいますよね。
風景や街並みなど撮影スポットを探していい写真を撮りたい!
そんな気持ちから様々な場所に行くことも多くなると思います。
しかし先日こんな記事を目にしました。
「敷地に入らなければ」その反省に次回はない 北海道民が注意喚起
多くの観光地が抱える「観光客のマナー」の問題。
日本でも有数の観光地である北海道も例外ではありません。
北海道美瑛町では「哲学の木」というポプラの木が、繰り返されるマナー違反に耐え切れず所有者によって伐採された話は今でも語り草です。
今回は過去にあった事例を取り上げつつ、自分も迷惑行為をしていないか見直していこうと思います。
立ち入り禁止エリアへの侵入

立ち入り禁止エリア、そして私有地への無断侵入が迷惑行為としては大半を占めていると思います。
先ほどの「哲学の木」が伐採された原因もこれです。
丘陵地の畑の中にたたずむ木だったのですが、近くによって写真を撮ろうと畑に入り込み足跡を残していく観光客が後を絶ちませんでした。
「言われないからいいと思った」
「誰も見てないし、自分たちだけなら大丈夫」
「何も植えられていないと思った」
こういう考えの人って「自分ちの庭に人が無断で入ってきたらどう思うの!」と言っても通用しないんですよね~。
そもそも「庭」とか「土地」とかに興味がないし大切さもわかってない。
「自分の車のボンネットに乗られたらどう思うの!」って注意したら少しはわかってくれるかな。
車はさすがにダメでしょ・・・ではないですよね。
農家にとって畑はまさに資産。生活を支える作物がたくさん植えられています。
そしてそれらは私たちの食卓に並び、飲食店での料理に使われます。
観光客に踏まれた物なんて食べたくないですよね。
畑に限らず、私有地はどんな使われ方をしているのかわからない物です。
立ち入り禁止が賠償請求に発展
私の小さいころの話です。
父と車で走行中、道を間違えました。
Uターンしようと道ばたの砂利地帯へ侵入しました。
すると近くにいた作業員が血相を変えて走ってきます。
ドアをたたき大声で出て行けと叫ぶ作業員。
ただのジャリ道じゃないかと反論する父。
しかしただの砂利ではなかったのです。(進入禁止と書かれたカラーコーンもありました)
その上にレンガを並べコンクリートを流し込む直前だったそうです。
レンガ舗装の土台はジャリを平らに敷いて行うそうで、車が乗り込んだせいで全てやりなおしになってしまったと。
知らなかったとはいえ、「立ち入り禁止」を見落として作業を妨害したことは事実。
ナンバーを控えられ、「状況によっては賠償請求する」と告げられその場を離れました。
その後の請求は来なかったようですが、いろんな意味で考えさせられる出来事でした。
空気を読まない三脚設置

正直これは、私もやってしまうかもしれないなと思いました。
有名な撮影スポットには「三脚禁止」だったり「三脚の使用は〇分まで」などのルールが明確に示されています。
しかし多くの場所は撮影者のモラルに頼っているのが現実です。
観光地の撮影スポットは、撮影スペースが限られている場合があります。そこに三脚を設置して居座る行為はまさにKY(空気よめてない)いつまでたっても他の観光客が撮影できず、結局他人が写り込んだ写真しか撮れずに終わってしまうことも。
また三脚設置で問題になっているのは、花壇や整備された生垣などを踏み荒らす問題。
三脚の足って細い物が多く、「3点だけ刺すだけだから」と軽い気持ちで花壇の中に三脚を設置している人を多く見かけます。
が、結局撮影に熱が入って、自分も花壇に入って踏み荒らしている、撤収の時に踏み荒らしている、そんな現場を撮影した記事をたくさん見かけました。
三脚が悪いのではありません。設置できるシーンには限りがある、ということを理解していない人間が多すぎるということです。
イベントの主役より目立つ系カメラマン

いい意味で目立つのは問題ではありません。
しかし悪い意味で目立ってしまうカメラマンがいます。
パレードの列に入り込んで撮影したり、進行の邪魔になるような場所を陣取ったり、女性のみを執拗に追い回して撮り続けたり。
挙句の果てに運営側の注意を無視し、最終的には逆ギレと手に負えない人もいるとか。
そういう人が総じて言うのは「私には写真を撮る権利がある」です。
だからと言って他人の邪魔をしてよいことにはならないと言いたいところですが、この問答の模範解答があるのかってぐらい売り言葉に買い言葉で解決には至らないことがほとんどだそうです。
この場合も結局はモラルに頼るしかないというのが実情のようです。
演出の為の迷惑行為
なんのこっちゃなので、例をいくつかあげます
- ・鳥を飛ばすために石を投げる
- ・渡らないのに歩行者信号を何度も青にする
- ・撮りたい場所を無人にするため威嚇する
どれもこれも信じられない行動ですが、現実に発生している事象のようです。
どんなテンションでやっているのか気になるという意味では、現場を見てみたいレベルですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。撮影を楽しんでいる人、これから撮影にチャレンジする人、どちらにも言えるのは
ということです。
高い機材を使った趣味なので、気合が入ってしまうのもわかります。
しかしそれが、人に迷惑をかけたり不快な思いをさせてよい免罪符にはなりません。
「高いカメラ使ってるんだから、多少のことは目をつぶれ!」はエゴイズム以外の何物でもありません。
お互いに気を使い注意しあえる、カメラマンは紳士のコミュニティだと、そう思ってもらえるようになるべきだと私は思います。