入塾前の面談で何を聞いたらいいの?目標は高く、質問は鋭く!

こんにちは、トカチです。

先日友人から、4月から6年生になる息子が塾に通い始めるということで、こんな相談を受けました。

「入塾前に面談があるんだけど、何を聞いたらいいの?」

通う理由は、小学校の復習と、高校受験に向けて勉強する習慣を身につけたいということでした。(意識高い!)

 

説明後、「今の話、ブログで書いといて」と言われましたのでシェアしたいと思います。




入塾前の面談は超重要です

入塾前に行う面談は、子供の進路を決める重要な話し合いです。内容が曖昧だったり「とりあえず頑張りましょう」で済ませてしまうと、確実に後悔します。

積極的に発言しない保護者に対しては、塾側もあまり深く突っ込んでいきません。

「ご質問は?」「いえ、特に・・・」「はいでは頑張りましょう、本日はありがとうございました。」

これでは1年後、2年後の自分の子供がどうなるのか、まったくイメージできませんよね。高い月謝、教材費などの支出が明るい未来につながるのか、不安になるでしょう。

✓入塾前の面談は塾にプレッシャーをかける最初で最後のチャンス

入塾前の面談では、保護者側から確認・質問することがとても大切です。子供への興味・学習への興味関心があることを示すことで、塾へプレッシャーをかけることができます。

俗にいう「意識高い系」ってやつですね。塾側もこういう保護者の家庭は気を遣う場合が多いです。(僕はめっちゃ気を使いました)

具体的にはどんな確認・質問をすればいよいでしょう。

まずは入塾面談で行われる情報交換について説明します。そのあとで具体的な確認事項と確認方法を紹介していきます。

入塾面談の3ステップ

ステップ1 入塾時点の学力・目標のすり合わせ

入塾時の面談で塾から聞かれることは2つです。

  • 目標は何か(志望校や成績目標)
  • いまどれくらい勉強しているか(学習状況)

✓成績の確認

中学生であれば通知表や、テストの点数一覧は必ず聞かれます。現物を持っていくかメモをしていきましょう。

小学生でしたら最近やった単元テストを持っていきましょう。2~3単元分あるのが理想です。

✓学習状況の確認

学習状況については、何を・どれぐらい・どのように学習しているか、はっきり答えられるようにしておきましょう。嘘や大袈裟な表現はやめたほうがいいです。

「毎日3時間は机に向かわせてますわ、オホホホホ(ほんとは1時間ぐらいだけど)」なんて言ってしまえば、「それだけ頑張れるなら4時間に増やしましょう!4時間分宿題出しますね!」という展開もあり得るわけです。

お子様からの冷たい視線必至です。現実を素直に伝えましょう。

✓目標の確認

目標はハッキリ決まっているのであれば伝えておきましょう。明確な目標が無いのであれば、高めの目標設定がいいです。勉強は上を向いてないと伸びません。

受験直前の場合に限り、高すぎる・低すぎる目標設定の場合は修正案を提示されることがあります。

ステップ2 目標が決まったら、塾がやること・生徒がやることの確認

目標が決まったら塾側ができること、生徒が頑張ることを確認・共有します。

✓塾の指導内容の説明。

  • 〇〇点UPを目標に、レベルの高いクラスで進めます。
  • 学力テストの目標点を設定して取り組みます。
  • 苦手な数学を重点的にカリキュラムを組みます。(個別指導塾)

✓生徒がやるべき「勉強の量」の提案

  • このテキストで問題練習をやってください。制限時間を設定して、余る・超えるを教えてください。
  • 教科書の内容を復習、問題演習に取り組んでください。

集団指導塾では細かく内容の確認まではできませんが、学習の方針を示すことはできます。

個別指導塾だと家庭学習の進み具合がチェックでき、増やす・減らすも科目ごと・単元ごとに細かく設定できます。

ステップ3 短期目標の設定

目標には目先のゴールを決める短期目標と、長い目で見た最終的なゴールを決める長期目標があります。

短期目標の例
  • 小学校の単元テストで100点を取る
  • 1学期末テストで合計400点を取る
  • 英語の小テストで必ず満点を取る
長期目標の例
  • 6年生の終わりまでに小学校の復習を終わらせる
  • 受験までに内申点を10上げる
  • 模試の点数を〇点にする。
  • △△高校の合格ラインまで成績を上げる

意外と思われるかもしれませんが、短期目標を達成し続けることはかなり大変です。

モチベーションを維持し続けることの難しさ、得意や不得意に関係なく安定して力を発揮し続けるのは難しい物です。

ですが、短期目標を達成し続けることが、長期目標達成の原動力となることは間違いありません。

常に目標を更新していくことは大変ですが、それが効果的な学習に繋がっていきます。

具体的な質問の仕方と理想の返答

ここまで紹介したのは塾側からの情報と子供の現状をすり合わせる作業です。

ここから具体的にどんな質問・確認をしたらよいかを紹介していきます。

授業の進度について

✓学習進度は予習型?復習型?

カリキュラムの進め方が、学校の進度に合わせるのか、先を行くのかというのは大切な確認事項です。先をいく予習型の場合、塾→学校の順で学習する都合、知識の肉付けが弱まる場合があります。

学校→塾の順で学習できるような進め方であれば、教科書レベル→参考書レベルと肉付けできます。

宿題の量について

✓宿題の量はどうやって決めている?

宿題の量は特に気になるところだと思います。「塾の宿題のせいで寝る時間が削られる」なんて話も聞きます。

宿題の量の決め方や基準は、ザックリでもいいので聞いておきましょう。

のちのち子供から「宿題多すぎてキツい!」というSOSが発信される場面が出てきます。

ただ「頑張りなさい」では子供も頑張りにくいです。宿題量の基準やカリキュラムの意図を把握しておくことで、子供がやる気を取り戻せる動機づけがしやすくなります。

✓得意科目は多めに出してもらえる?

個別指導塾では科目ごとに得意なのか苦手なのかを把握します。授業の進度・宿題の量も生徒ごとに調整できるので、伸ばしたい科目をあらかじめ伝えておくといいでしょう。

✓量が多すぎて宿題を減らしてほしい場合はどうすればいい?

習い事・部活など勉強以外の活動をしている子供たちはとても多いです。たくさんの宿題が出るのはいいのですが、時間とのバランスが取れなくなってしまう場合が良く見られます。

塾として「特別に減らす」とか「期限を変える(できる時期にまとめて)」とか対応はさまざまです。

授業中の質問について

✔わからないところは質問してもいい?

集団指導塾では授業中の質問を受け付けていないことが多いです。しかし授業の内容で理解できなかったところが残ってしまうことはあります。

そういった場合の対応については事前に確認しておきましょう。授業後に質問タイムが設けられていたり、質問箱に投書したり、対応方法は塾によって様々です。

個別指導塾では質問ありきの授業が基本ですので心配はいりませんが、質問が苦手な子供の場合はケアの仕方も事前に聞いておきましょう。

引っ込み思案な子供には塾や家庭教師は難しい?不安点を解消していこう

学習状況の共有について

✔成績に不満がある場合はどうすれば?

塾に通い始めてすぐのころは成績が上がる生徒がほとんどです。しかし時間がたつにつれて成績の伸び具合が鈍化してくる生徒もまた多いです。

そういった場合、目標設定や今後の指導方針など改めて話し合う必要が出てきます。

伸び悩みの原因や対策などを具体的に指導してもらえるのか、あくまでも個人のやる気任せなので家庭でのサポートが必要なのか。

どこまで塾に任せていいのかをあらかじめ確認しておきましょう。

✔目標の上げ下げは塾側から発信してくれるのか

いくら大人とはいえ、親世代は現在の受験情報には疎いはず。そんな時に成績の変化から志望校のレベルを上げる下げるの助言は塾に頼らざるをえません。

しかし保護者からアプローチがあるまで黙られていてはたまりません。塾側からの発信で今後の方針を話し合う場を設けてもらえるのか、どこまで親はアンテナを張っていなければならないのか、次回はどのタイミングで学習方針の話し合いができるのかを確認しましょう。

ちなみに僕が教室長をやっていたころは、年に3回(夏休み前、冬休み前、学期末)全生徒と面談を実施して方向性の確認を行っていました。教室の規模が大きければ大きいほど、ケアは薄くなってしまいます。通っている生徒が100人以上いる塾は特に注意が必要です。

事前に子供にも不安を確認しておく

✔子供目線の質問も必ずする!

塾では勉強のことだけ気にしていればいいというわけではありません。

苦手な友達が通っていたり、気になる子が通っていて勉強に集中できないかもしれないなど、子供ならではの不安もあるはずです。

入塾前に子供の不安を少しでも取り除いてあげるよう心がけてください。

✔不安をぬぐう為の体験授業を受けたい

初めての塾への不安、増加する勉強量、宿題の量など実際にやってみないとわからないことも多いです。

そんな不安を解消するため、今どきの塾は無料で体験授業をうけさせてくれます。体験授業の受け方、受ける時のチェックポイントをまとめた記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

塾の体験授業は遠慮なく受けるべし!無料だからこそ見てほしいチェックポイント

勉強は受験のためだけではない

近年、「学歴社会」という思想は徐々にうすれてきている感じがあります。やりたいことを極める、学力よりも社会性が大事、そんな声が高まっているのも事実です。

しかし、小中学校で習う勉強は、社会生活を送る上で欠かせない部分が非常に多く含まれています。

勉強したくない子供の声

「歴史の年号なんて仕事じゃ使わない」「化学式は卒業してからみたことない」「因数分解はいつ使うの」

たしかにその通りで、僕も塾の講師をやっていなければ大人になってまで小中学校の勉強はしていなかったでしょうし、苦手な歴史の知識なんてほとんど忘れていたと思います。

ただ、学生時代に一生懸命覚えたことって、ちょっと復習するとすぐ思い出せるんです。また自分にあった勉強のやり方を知っていると、社会に出て新しいことを学ぶときにものすごい役立ちます。

終わりに

子供が進むべき道を示すのは他の誰でもない親です。

塾を選ぶ、家庭学習を支える、成果を一緒に喜ぶ、そういった一つ一つの積み重ねが、大人になってからの成長を支える礎(いしずえ)となります。

ただ何となく選んだ塾が子供にピッタリであれば問題ありません。

しかし必ずしもそうではない以上、塾を選ぶという学習環境づくりのサポートは非常に大切なものです。