こんにちわ、トカチです。
今回は塾選びで必ず出てくる問題、【個別指導と集団指導はどっちがいい?】についてお話ししていきます。
ただ、普通に特徴を並べてもありきたりな内容になってしまうなと思いましたので、
今回はあえて「個別指導塾目線」で書いていきますね!
とはいっても「個別指導」を推しまくるわけではなく、集団指導で出来るけど個別指導ではできない弱みもピックアップして比較していきます。よろしくお願いします。
目次
個別指導と集団指導の違い
まずは個別指導と集団指導でどんな違いがあるか、ポイントを挙げてみましょう。
- 先生一人に対する生徒の数
- 授業のスタイル
- カリキュラムの進め方
- 講師力
- 進路指導
- 通塾ペース
- 意欲の管理
- 成績開示 合格者の発表など

違い① 先生1人に対する生徒の数が違う
一般的には個別指導塾では1人の先生が2~5人の生徒を指導します。
集団指導塾はスペースさえあれば、無限に生徒を受け持つことができます。有名予備校ではサテライト授業といって、他の教室でスクリーンに映し出された授業を受けられるシステムがあります。小中学生向けの塾であれば多くても30~40人といったところでしょう。
生徒が少ないことのメリット・デメリット
生徒数が少ないことによるメリットは「質問がしやすい」ということです。恥ずかしがり屋・引っ込み思案な生徒でも聞きたいことを聞ける環境なので、対応のキメ細かさが集団指導に比べると段違いです。
ただし1人の先生が担当できる生徒数に限りがあるという点から、先生が固定ではない場合が多いです。塾の環境に慣れるまでは少し時間がかかることもあるでしょう。

違い② 授業のスタイルが違う
- 家で塾の課題をやる
- 自分で採点、解き直す
- 解決できない問題をピックアップしておく
- 塾で解決して類似問題を解き定着を図る
- 全て解決したらさらに応用問題へ
- カリキュラムの内容を先生が授業を展開
- 類似問題をその場で解く
- 復習課題が出る
もちろん塾によって方針の違いはあります。入塾前にパンフレットや説明会、評判を確認しておいた方がいいですね。

違い③ カリキュラムの進め方が違う
学習カリキュラム作りは個別指導塾が真価を発揮できる項目です。
個別指導塾では基本的なカリキュラムは用意していますが、生徒一人一人の状況に合わせて苦手科目、苦手単元などを盛り込んだ個人専用カリキュラムを作ることができます。
専用カリキュラムは、苦手克服のための戻り学習がメインにはなりますが、希望されれば先取り学習に対応する場合もあります。ここは塾によって対応が変わるので事前に確認しておきましょう。

集団指導塾は塾のカリキュラム通りに授業が進みます。時には学校より進んだ授業をすることもあります。先取り学習ができる為、理解が深まる生徒もいれば、学校で習っていない事を塾のペースで教わっても理解が追いつかない生徒もいます。
特に進学校(偏差値の高い学校)を目指す集団指導塾は、学校のペースを気にせず独自のカリキュラムで進めていくこともあります。
違い④ 講師力が違う
集団指導塾の講師は専属のプロが担当することが多く、大学生のアルバイト講師の割合はかなり低いです。それもそのはず、40人を前にハイレベルな授業を展開するって、生半可なスキルではできませんからね。

一方個別指導塾は、講師の大半が学生やアルバイト講師です。
大人の事情を言ってしまえば、生徒2~5に対して先生1人プロを雇っていたら、授業料が跳ね上がって誰も来ません(笑)授業の進め方自体、学生バイトで十分対応できる仕組みになっているのも理由のひとつです。
生徒は家で宿題に取り組み、解き方がわからない問題をピックアップしてきます。それを解決するのが主な任務となるので、特別な知識やスキルは必要ないんですね。
学力は必要ですけど、生徒が取り組んでいるテキストの予習でカバーできますし、生徒とのコミュニケーションを円滑に取れることの方が重要なスキルだったりします。年齢が近い学生アルバイトの先生が担当すると、普段聞かせてもらえない生徒の様子が聞けることが多いんです。
勉強がうまく進んでいるのか、問題を抱えていないか等をいち早くとらえる材料にもなります。そして塾講師を目指してくる学生は総じて子供が好きなんですね。

先生と一緒に頑張るというスタンスが集団指導塾よりも色が濃いのでそこは1つの強みといえます。
違い⑤ 進路指導が違う
個別指導塾では進路指導の前に何を目標にどう頑張るか決める「学習指導」があります。それをもとに学習計画を作って取り組んでいきます。
集団指導塾は授業を受けて、模試をうけて、出た結果をもって「さぁどこ目指す?」というスタイルが基本なので、生徒のやる気と根性に委ねられる部分が大きくなります。
当然プロ講師ですので、授業の中でモチベーションを上げる話も随所に盛り込まれますので、意欲ややる気は高い状態を維持させることは可能です。ただ一人一人が細かく、何をどれくらい頑張ればよいかという細かい指導についてはどうしても薄くなりがちです。
違い⑥ 通塾の自由度が違う
集団指導塾は数十人が一斉に授業を受けるため、欠席するとその回は無駄になってしまいます。振替授業はしてもらえませんので、生徒自身がテスト前などの対策授業で補てんしていく必要があります。
一方で個別指導塾は欠席してしまっても、振り替え授業を申し込むことができます。この制度はほぼすべての個別指導塾で採用されています。習い事、部活、身体が弱いなど様々な理由で、スケジュール通りの通塾が難しい生徒には、とてもありがたい仕組みですよね。
また授業料さえ払えば、1回追加、2回追加とコマ数を増やせる個別指導塾もあります。その分家での準備学習量も増えますが、定期テストや受験前など学習量を増やしたい生徒が活用するシステムです。

違い⑦ 意欲の管理
学習意欲の管理は、進路指導と通ずる部分が大きいですね。
目標の設定という形が一般的ですが、日々の積み重ね学習のモチベーションのケアも個別指導塾では非常に大切な仕事です。
成績が下がってしまった、勉強のやる気が起きないといった勉強の悩みはもちろんですが、そのほかにも学校生活、家庭の事情など抱える悩みは多岐にわたります。
定期テストや模試のあとは点数を元に、今後どうするかを具体的に相談できます。これは集団指導塾でも行われていることです。
しかしそれ以外の時期の過ごし方が結果に大きく関わるのが勉強です。集団指導塾では生徒任せになってしまいがちなところを、個別指導塾では他の先生がたとも協力して見守っています。

違い⑧ 成績開示 合格者の発表など
集団指導塾では「クラス分け」が行われていることが多いです。入塾時にテストを受けその点数を元に受けるクラスを指定されます。学力や目標が近い生徒が集まって同じ授業を受けています。
そのメリットとしては、目標が近い集団で切磋琢磨することで、クラス全体で学力を押し上げていくことが期待できます。また模試の結果などもあえて公開することで、モチベーションを高めていくことを狙う塾もあります。「○○高校何名合格!」といった塾の実績を前面に押し出している塾はよく見かけるでしょう。

その反面個別指導塾はクラス分けという概念はありません。一人一人がスタートもゴールも違うため、他人との比較はしません。
生徒一人ひとりが自分の成績と向き合い、先生と一緒に頑張るというのが基本スタンスです。
孤独になりがちな学習方法ですが、塾・家族が一体となって応援していくことでモチベーションを維持することが求められます。

結局個別指導と集団指導はどちらがいいの?
個別指導塾と集団指導塾の特徴を、比較しながら紹介してきました。それぞれのメリット・デメリットが分かっていただけたかと思います。
結局のところ個別指導塾と集団指導塾はどちらがいいのでしょう。
結論から言えば、生徒の性格・目標・塾の評判にかかっています。

集団指導塾が合う生徒
- 勉強のやり方が自分の中で確立されていて、目標の設定も自分でできる子
- 集中力があり、学校の授業が終わってからもさらに塾で1時間2時間と授業を受ける体力がある子
- 勉強面で競い合える友人がいて、負けない気持ちを持ち続けられる子
- 講師のモチベーショントークを素直に聞き入れ、モチベーションにつなげられる子
個別指導塾が合う生徒
- 自分に合った勉強方法、勉強内容がわからない子
- 目標がなく勉強を頑張る意味を見いだせていない子
- 積極的に質問したり自分で問題を解決する力が弱い子
- 勉強以外の活動に力を入れていて、勉強時間の確保が難しい子
- 部分的に強化したい勉強内容があるが、取り組み方がわからない子
- 勉強に興味が持てていない子
- 勉強のやり方が分からない子

個別指導塾に不安がある場合は体験してみるのもアリ
個別指導塾はカリキュラムを自由に組める利点を活かして、体験授業やテスト対策の短期授業など、お試しプランが沢山用意されています。
短期間なので目立った成果は見込めませんが、個別指導塾の勉強のやり方を体験することで、自分に合っているかどうかを身をもって体感することができます。
個別指導塾は生徒同士の切磋琢磨がないため、比較的閉鎖的な空間というイメージを持たれています。しかし個別指導塾の数はこの10年で爆発的に増え、集団指導塾との差別化に成功し業績を伸ばしています。
大手企業が増えてきたことにより、個別指導という指導方針が世間に徐々に認知されるようにもなってきました。この機会に塾選びの一環で覗いてみてはいかがでしょうか。
