こんにちは、トカチです。
このブログは僕の塾講師の経験を元に、「受講講師をやってみたい!」「塾講師の仕事ってどうなの?」といった疑問をお持ちの方へ向けた記事が多いです。
既に働いていて悩みを抱えている人より、アルバイトをしたいけど不安があって踏み切れない人の方が多い印象です。
そんな方の1人から先日コメントを頂きました。

特別な質問はないです。どこでも聞かれるようなことばかりだと思います。
「あなたの教育に対する熱意を、具体例をまじえて5分間スピーチしてください」
みたいなキツいやつはありません。入社面接ではありませんからね。
とはいえ面接での質疑は、事前にある程度イメージを持ちたいですよね。
そこで今回は塾講師のアルバイト採用面接について、いくつか実例を交えながら紹介していきたいと思います。
塾講師でなくても、アルバイト面接への心得としては使えますので活用してください。
目次
面接では聞かれたことに対して、明確に正確に答えるべし
面接の質問には、明確に正確に答えなければなりません。
何を当たり前のことを・・・と思われるかもしれません。
意外とこれが出来ていない人が多いです。
面接で気を付けることは明確に答えることです
面接の基本的な流れは
- 自己紹介
- 志望動機
- 面接官から質問
- 志望者から質問
これが基本形です。
共通して気を付けることは、明確に応えることです。
具体的に言えば「大きな声でハッキリと」です。
塾業界は話す仕事ですからね。
話し方は話す内容と同じぐらい重視されます。
志望動機は「ありきたり」でOK
志望動機に悩む方が多いと思いますが、ありきたりな内容で全然問題ないですよ。
- 子供が好き
- 教えることが好き
- 教師を目指していて経験を積みたい
注意点は勉強・学習と結びつけた方が印象はいいです。
業界に必要のないスキルをアピールすると、逆効果になってしまうこともあるので注意です。
「サッカーをやっていたので運動量には自信があります!」
肉体系の仕事だったら抜群のアピールポイントですが、塾業界ではあまり響きません。
具体的な「キッカケとなった出来事エピソード」は、1つか2つスラスラ言えるようにしておくといいでしょう。
✓僕が入社面接で答えた実例
高校時代に体験した、近隣小学校との勉強交流会の話です。
小学生は「こども新聞」のグループ発表、高校生は集団家庭教師のような体験授業をやりました。
その時の小学生の嬉しそうな反応は当時の僕には非常に新鮮でした。
そして自分は教えることに向いているのだろう、と感じるようになりました。
こんな感じです。教師を目指していて経験を積みたい人は、教師を目指すキッカケでもいいですね。
「塾講師と教師は違いは?」のようなイジワル質疑は来ませんから安心してください(笑)
ちなみに「金を稼ぎたい」はNGです。
たくさんシフト入れますアピールは他の方法で行きましょう。
「18時以降は毎日フリーです」などですね。
質問に対して「理由」で答えない
面接官側で聞いていると非常に気になることがあります。
質問をすると「Yes or No」ではなく「理由」から答える人が結構多い。
たとえば。


実はこれはあまり印象がよくありません。
「言い訳する癖があるのかな?」というイメージを与えてしまうのです。
このタイプは、仕事が始まってからもミスや失敗をした時に
- 言い訳をする
- ミスを認めない
そんな傾向にあります。
面接で悪い印象を持たれたくない気持ちはわかります。
しかし資格が少ないことより、言い訳癖がある方がよっぽど印象悪いです。

- 持っていませんが〇〇に興味があり将来性を感じている。
- 興味はありませんが、□□という似たジャンルを学んでいます。
- 申し訳ありませんが、存じ上げない言葉です。
キッパリ「すまん!知らん!」でOKです。
✓面接官が資格や趣味を深掘りする理由
ちなみに資格や趣味について深堀りするのは、「世間には履歴書に書けない地味な資格や趣味もある」ことを面接官は知っているからです。
しかしそんな資格・趣味も、塾業界では大きな武器なんです。
将来の可能性を広げる術ですからね、生徒に話すと結構ウケます。
「漫画を描く」なんていう履歴書にはNGと言われる項目ですが、生徒にとって「漫画家」は人生で数人しか出会えないレア職業です。
むしろ求められていると思っていいですよ。
僕はアカペラサークルについてアピールしましたが、あまりウケはよくありませんでした。残念。
インディード バイト・パート・アルバイト・短期バイト探し
面接での質疑で読み取られる「心構え」
質問の意図を的確にとらえることは、塾業界のみならずどの業界でも大切なことです。
そのためには業界研究も必要ですし、企業研究も必要です。
教育業界の業界研究・企業研究
業界研究は社会の企業の全体像を知るための勉強、企業研究はその中でも自分が進みたいジャンル・具体的な企業の勉強という感じです。
塾業界は企業全体の中で言えば「教育」というジャンルに属しています。
そして教育業界で圧倒的なシェアを誇るのはベネッセを中心とした「通信教育」です。
教育業界の売上の49%がベネッセ(進研ゼミ)と言われています。業界動向.com
残りの半分を他の通信教育・塾・家庭教師などが取り合っている状況です。
✓企業研究は地域の教育熱も合わせて
- 通信教育でもなく、家庭教師でもなく、塾を選んでいる生徒は何を期待しているのか?
- (これから受ける)会社は何をしてあげられるのか?
- その会社に勤めて自分は何ができるのか?
この辺まで考えておくと大体の面接はいけるはずです。
あとは地域的な教育熱もありますので、そこらへんもチェックしておくといいですね。
- 進学校や私立のトップクラス学校が多い地域なのか
- 高校の選択肢は少なく、受験勉強!よりも楽しく勉強の地域なのか
書店に行くと「受験情報」の雑誌がありますので、目を通せばおおまかな対策はできます。
教育と自分
面接で必ず聞かれるのが「あなたの強み」です。
さらにその強みは「教育にどう役立つのか」も聞かれます。
これは先ほどの「志望動機」とは違います。

面接での質疑の裏に隠されているのは
- 学ぶ姿勢はあるか?
- 言い訳グセはないか?
- コミュニケーション能力は?
主にこの3点です。
ここで先ほどの「明確な返答をしてから理由を述べよ!」が活きてきます。
✓面接では「持論」を展開しすぎない
教育への考え方は面接官によっても様々です。
どうしてもクセのある質問が飛んでくる可能性はあります。
中にはわざと難しい質問を投げてきて、困っている学生にお説教をしてくれる人もいます。
しかしどんな面接官に対しても、基本スタンスを崩さなければ問題ありません。
- 質問にはまず「Yes or No」あるいは「根拠のある事実」のみ答える
- 理由や考え方や思想を答えるのは、追加で質問されてから
- 「知らない、わからない」と答えることを恐れない
誤魔化そうとしても緊張に包まれた環境下では、「あ、誤魔化そうとしてる」とバレます。
聞かれたことに応える、で全く問題ありません。
この心構えで臨めば、緊張感バリバリの面接でも落ち着いて受け答えができるようになります。
受かろうとして無理をする学生が多い現実
僕はアルバイト講師さんの面接に10回ほど立ち合いました。採用云々は上司がやっていたので、僕は横で聞いているだけです。
そこで「採用される講師」と「採用されない講師」には、明らかな違いがあるなと感じたんです。
それが先ほどから何度かでてきている「質問と答え」の整合性です。
「学力適正テストの結果が悪い」とか「職歴に問題がある」せいで不採用は極々稀です。
面接での受け答え、コミュニケーション能力の2つに90%以上のウエイトがかかります。
塾講師アルバイトを不採用になる理由トップ3
そして不採用となる理由は次の3つです。
- 言葉遣い
- 身だしなみ
- 何とか自分を守ろうとしてしまう
3つ目の「自分を守ろうとする」と抽象的な表現ですが、ここまで述べてきた内容そのまんまです。
- 言い訳してしまう
- 質問をすり替えて都合のいい返答をしてしまう
- 黙ってしまう
黙ってしまう人は結構いますね。面接官が助け舟出すまで「えっと・・・」を繰り返すだけの人もいました。
そうでなくても、頭が真っ白になってしまうことも有ると思います。
そういう時は覚悟を決めて「もう一度質問をお願いします」と言ってしまうことも1つの選択肢です。
その想定をもっておくだけで緊急事態にも対応できます。
変な空気が流れる時間が一番ダメです。
面接官の求めている答えを探す訓練こそ重要
面接において「必ず採用される魔法の言葉」はありません。必ず受かるスーツもありません。
しかし不採用になりにくくするための準備はいくらでもできます。
新しいことを時間をかけて学び直す必要はありません。
ただ正直に、自分を出す練習をするだけです。
具体的には
- 面接官の立場にたって質問を作成し
- 求める答えを考えて
- それをスラスラ淀みなく口にだせるように練習する
これだけです。質問の作成は最初は難しいと思うので、市販の面接本を1冊用意すれば十分です。
「この先生は良い!」と思わると、仕事のやりやすさが段違いに良くなります
仕事がやりにくいと感じる主な原因は「人間関係」です。
イジメやハラスメントは言わずもがなです。
「過度に気を使われる、いつも見張られている」というストレスもやりにくさを感じる原因です。
実際に面接での受け答えがフワフワしてた人は、仕事でもフワフワしていることが多く、雇う側としては緊張感があります。
他の先生には不要な注意を向ける為、本人からすれば「なぜ私だけ」と思っていたと思います。
✓面接でキャリアを勝ち取るパターンもある
逆に面接時から芯の通った受け答えができていた人は、働き始めてからも「任せよう」と思えます。
仕事ぶりを監視する期間は明らかに短いです。
将来的には「監視する役目」を頼む場合もあります。
リーダー講師ってやつですね。
印象のスタートダッシュに成功すると給料アップも早い
「良さそうな人」からスタートするのと「心配な人」からスタートするのでは、昇給レースでの差が歴然です。
給料は大事ですからね。
早くレベルアップするだけでモチベーションが違います。
塾業界は1回の昇給で増える給料は他の業界に比べ大きいです。
1授業90分で2,000円だったのが2,050円にあがると、2コマやれば1日100円のアップです。
週3で働いているとすれば月1,200円のアップ。
時給は10アップが基本のアルバイト業界、塾業界の昇給速度は魅力の1つです。
塾業界はいつ始めてもいい業界です
世の中には色々な業界があり、それぞれに繁忙期があります。
たとえば引っ越し業界は3月にピークを迎えます。引っ越し料金が高騰してニュースになることもしばしばです。
一方で塾業界は繁忙期という概念はありません。
受験生は授業数が増えますが、先生の負担が増えることはありません。
粛々と授業を重ねるだけです。
少し多めに出勤してほしいと要請が来ることはありますが、普段の倍の人数を相手に授業をしてくれということはありません。
そういった意味で、どの時期にスタートしても問題なく始められる業界です。
そして面接の受け方1つで、受かった後のモチベーションが大きく変わってきます。
まずは身近な塾を研究して、自分にできることをイメージしてみましょう。