僕は人よりも頭がでかい。
それに気づいたのは幼稚園のとき。
みんなが被れている体育帽が1人だけ入らなかったんだもの。
泣きましたよ。
自分は他の人と違う、他の人と同じことができない、恥ずかしい。
帽子が頭に入らず泣いてる僕に先生は「気にしなくていいんだよ、帽子被らなくていいんだよ」と言ってくれたけど、みんなが被ってるのに僕だけ被らないなんて嫌!とまた号泣。
「なんで俺だけ頭がでかいんだ・・・」
目次
コンプレックスを「気にしない」ことはできない
人間だれしもコンプレックスを抱えているものです。
コンプレックスの多くは「見た目に関する事」と言われています。
例えば、天然パーマ、おでこが広い、目が小さい、鼻が低い、出っ歯、胸が小さい、お腹が出ている、指が短い、足が短い などなど。
見た目ではなくても、声が低いとか体臭がキツい、物覚えが悪い、滑舌が悪い、などもコンプレックスの例として挙げられます。

自分の身体の欠点ですので、気にするなと言われてもそれは無理な話。
目立たないように、周りに害を与えないように、イジられないようにヒッソリしていたい、そんな考えで自分の殻に閉じこもってしまいます。
コンプレックスを感じるのは普通のこと
日本人は「人と同じこと」に強く執着する民族と言われています。「沈没船ジョーク」という言葉を知っているでしょうか。
- アメリカ人に「飛び込めばヒーローだ!」
- イギリス人「飛び込めばジェントルマンだ!」
- ドイツ人「飛び込むのはルールだ!」
- イタリア人「飛び込めば女性にモテる!」
- 日本人「みんな飛び込んでます!」
他の人と違うことを嫌い、同じように似たようにしたい、という思考が強い民族なんです。
そういう日本の中にあって「ほかの人と違うこと」は本当にツラい。
「私、他の人よりも〇〇だ」と気づいたその時から、そのことで頭がいっぱいになってしまいます。
「見られてた?笑われていた?明日も笑われる?」不安だけが沸き上がってきます。
コンプレックスは欠点ではありません、特徴です。
「人と違うのは嫌」と思うことはおかしい事ではありません。
でも考えてみてください。
足が短い事で誰かに迷惑をかけ、被害を与えることがありますか?
頭がでかいことは、トラウマを植え付けるほどの恐怖を与えることがありますか?
ないですよね!極端な表現をしましたが、正直なところ、「誰もそこまで見てません」

他人の目を全く気にしない人もいます
「私他の人と違っても、そんなの気にしないわ~」という人もいます。
そしてそういうタイプは、他の人の気にしていることを的確に刺してくる傾向にあるように思います。
他人の気持ちを察することが美徳とされる日本で、「無神経発言」はもっとも嫌がられる言動です。
トカチは頭がでかい。〇〇ちゃんは△△だ。レッテルの多くは「数少ない無神経人間」の発言が発端なとなり、あっというまに広まってしまいます。
言語化された時のイメージ定着率はすさまじいですからね。経験ある人も多いでしょう。
その瞬間「頭がでかい」はただの特徴だったのに「コンプレックス」に昇格してしまうんですね。

特徴なのかコンプレックスなのか決めるのは自分
結局、最終的に頭がでかい事をコンプレックスにするのか、特徴にするのかって自分次第なんですよね。
✓僕の頭でかい事件には続きがあります。
幼心に傷ついた頭でかい事件でしたが、学年が上がるにつれあまり気にならなくなりました。
あらためて頭がフューチャーされたのは小学4年生の時でした。
サッカー少年団の試合に参加したとき、30分ぐらいの試合中に合計3回顔面にボールが当たったんですよ!
敵も味方も笑うしかありません。「頭がでかいから!顔がでかいから!」みたいな感じでイジられたんですけど、「もう一発こいやぁ!」と叫んでる自分がいました。謎テンションですよね(笑)
みんなの「もう一回顔面に当たれ!」という期待の眼差しが嬉しかったんですよね。芸人気質だったのかな。
「頭が大きい、顔が大きい」とバカにされつつも、そのせいで顔面ブロッカーというニューキャラが誕生していて、幼稚園のあの時とは扱いが全然ちがうんです。
その時わかったんですよね。自分が笑ってりゃ回りも笑いで済ませるんだなって。
振る舞い1つで、特徴がコンプレックスにも武器にもなるんだなって。

特徴とはいえ、攻撃されるのが怖い弱点でもある
ここまでの話をまとめると、コンプレックスの仕組みは割と単純だということがわかります。
- コンプレックスになりうる特徴は誰でも持っている。
- 言葉や視線で攻撃されてコンプレックスになる。
- コンプレックス克服は気持ち次第。克服いつでも始められる。
今回の僕がお伝えしたいのは特に3つ目のところ。
一度コンプレックスと感じたことも、気持ちさえ切り替えられればいつでも克服できるということです。
気持ちの切り替え方法は、僕の場合はこんな感じです。
- 「面白いイジり方ができているか」(センスねぇなぁってイジリありますよね)
- 「人をいじれるレベルの人間か」 (お前が言うなって人いますよね)
- 「自分がアホになる」(何を言ってるかわからんって顔をする)←オススメ
✓コンプレックスを克服するんだ!という強い意志はいらない
コンプレックスが克服できた!と言えるのはどうなったとき?僕の場合「頭が人よりデカい」んですけど、頭が小さくなればいい?手術?
違いますよね。
気にならない、人と違うことが恥ずかしくない、イジられていると感じない
こうなることが克服と言える状態だと思います。
とくにイジられないようにすることが近道で、その方法はたった1つです。
それは、軽くいなすことです。

いなす
1攻撃を簡単にあしらう。また、自分に向けられた追及を言葉巧みにかわす。「鋭い質問を軽く―・す」
2 相撲で、急に体をかわして、攻撃に出ている相手の体勢を崩す。「―・されて土俵に手をつく」
言葉巧みにとまでいかなくても、「あ、うん」「ん?あぁ、え?」といった反応は、相手のペースを崩すことができます。
「スベらせる」というのが正解かもしれません。
「お前頭でけぇよな!帽子かぶれないだろ!」
「ん?帽子?」
「帽子かぶれないだろ?!」
「ん?!なんで帽子?!」
頑張って絡めば絡むほど泥沼化する戦法です。ちょっと練習したらすぐできますよ(笑)
ちなみにこのスキルは社会に出ても使えます。使ってます。
むちゃくちゃを言ってくる上司がいるんですけど、たまに使いますね。
「100件の取引を生む施策を明日までに出せ」
「利益度外視でやっちゃうやつですね!やりましょやりましょ!」←アホw

あんまりやると怒られますのでご利用は計画的に。
笑われるコンプレックスを笑わせる武器にしよう
冒頭で日本人は「他の人と同じがいい」という思考が強いという話をしました。
しかし最近はその傾向も薄れつつあるように思います。
世界的に広がりを見せたセクシャルマイノリティの話題に代表されるように、人間の多様性が広く認知され、認められるようになりました。
それは日本でも同じで、他人と違うことをあえて押し出して活動する人が増えました。
コンプレックスとか特徴とかそういう括りが薄れてきたのかもしれません。

他人は自分に害がなければ攻撃してこない
とはいえそんな思い切った行動ができるのは、一握りの限られた人種です。
声高に「コンプレックスなんて感じなくていいんだよ!」なんて言われても、「こっちにはこっちの人間関係があるんじゃい!」ですよね。
彼らのような思い切った行動を自分の生活に落とし込むとするならば、答えは簡単で害を与えなければ攻撃はしてこないということ。
イジりというアクションに反撃したら攻撃が始まりますから、イジられたら「いなす」です。
「ん?あ、あぁ、うん?」戦法が効果的です。
イジりではなく攻撃が来るときの対処法
逆に相手に害を与えているとしたら、それを改善する方法を一刻も早く模索しなければなりません。
- だれかれ構わず悪口を言ってしまう
- 食べるのが遅すぎて給食係に迷惑をかけてしまう
- 体臭がきつく不快な思いをさせてしまう。
先制攻撃がこちら側の場合は、相手の攻撃はあくまでも「反撃」です。
そしてその攻撃は的確にこちらの弱点をついてきます。そして泥沼の展開が始まってしまうわけです。
無意識な攻撃+反撃=誰も得しない戦争
私にはそのつもりはないと言っても、事実被害を受けている人間がいれば、こちらが改善のため動かなければダメです。相手に理解を求めて運よくその場は解決しても、すぐ違う人からの「反撃」が来ます。
✓自分で欠点と思っても、他人からは妬まれることもある
他の人と違うことを、時には他の人が許容しないこともあります。
いわゆる嫉妬ってやつですね。
身長が高い、目が茶色い、足が筋肉質といった特徴は、本人が嫌でも「羨ましい」と思われる特徴でもあります。
そんな羨ましい特徴を「隠す行動」を目の当たりにすれば、「自慢かよ」ととられる場合もあるんですね。

コンプレックスを攻撃させない振る舞いを身に着ける
改めて自分がコンプレックスに感じていることについて考えてみましょう。
- 人に笑われますか?
- 人に害を与えますか?
- 人から羨まれる可能性がありますか?
- 似た特徴の人はたくさんいますか?
目指すところは「気にしてませんよーな振る舞いを身に着ける」です。
一度は心無い言葉で気になってしまったかもしれません。でもそんな言葉をいつまでも引きずる必要はありません。
「忘れろ!」というのは無理なので、気にしていない振る舞いを研究していきましょう。
トカチ(筆者)の場合
僕は頭がデカイのと、アゴが長いです。(笑った?)
- 害は与えていないと思います。
- 羨ましがられることは絶対にないです。
- 頭がでかい人、アゴに特徴がある人はまぁまぁいますよね。
頭がデカイことって別に何ともないことなんですけど、ふとした瞬間に目立つのが難点です。帽子が入らないとかハチマキが結べないとか。さらに僕は頭の毛量が多く直毛だったので、髪が伸びてくるとキノコみたいになっちゃうんですよね。
中学の頃は割とキノコヘアーいじりを受けていました。
しかしその頃から少しずつ「髪の毛が多いこと」を羨ましがられる場面も垣間見える様になりました。あと身長が伸びたことも。
頭がでかくて髪の毛が多い、身長が高い。面白いキャラクターで、いじるというより絡むという感じでしょうか。攻撃されている感じは微塵もなくなりました。

卑屈だった小中から突然面白キャラへ転生した高校生のトカチくんは、調子にのりすぎて若干嫌われた節もありましたが、今となってはいい思い出です。
それからは「チヤホヤされてもニコニコする程度に止めよう」とか、「チヤホヤされる自慢はしない」とかちょいちょい気を付けるようにして世渡りしてる感じです。
コンプレックスの特徴は消さない。気にしてる振る舞いを消そう
コンプレックスとなる特徴は消せません。隠すことはできても消せません。
考えるべきは「コンプレックスになる特徴」よりも「その特徴を隠す行為」のほうが目立つということです。
これだけ多様性が広く認められるようになった今の時代、他の人と違うことは気にする必要が本当に薄れました。
あえて他の人と違うことを目指す人すらいる時代です。
隠す必要はありません。
いじられたら「タハハ~」と笑っとけばいいんです。
そこで卑屈な表情を見せると、相手は悪者になってしまい気分を害します。
そして相手は距離を置く、ムカついて攻撃に転じる、徒党を組んでいじめ始めるなど、さまざまなアクションを起こしてきます。
考える対応はただ一つ。
わろとけわろとけ。

気にしていることをイジられても笑っとけ
明らかに悪意のあるイジりかたでない限り、相手は笑いを取る道具にあなたを利用しようとしているだけ。
そこで敵意をむき出しにしても、明るい未来はありません。
100人がイジられるあなたを見ていたとしましょう。
20人は「だっせー」と言ってくるかもしれません。
ただ残りの何も言わぬ80人は何も思っていません。
むしろ自分に矛先が向かないことを心の中で祈っています。
わらってやり過ごしておけばそのうち飽きます。
笑い方がキモいって突っ込まれるのが怖い?
いいんですよ、笑ってるって伝わっているならそれで。
イジっても手ごたえのない相手にはすぐ飽きます。面白くないから。
コンプレックスは他の特技で簡単に隠せる
最後にそれでもコンプレックスを克服して見返してやりたいと考えるあなたにいくつか提案したいと思います。
あなたの周りの誰か「あいつ輝いてんな~」って人を思い浮かべてみてください。
輝いている人には共通点があります。
それは何か1つ誰にも負けない強みがあるということです。
めちゃくちゃ面白い、すごい勉強ができる、スポーツができる、鍛えているなど、才能なのか努力の成果なのか、一芸に秀でていると思うんです。
たとえ頭のサイズがでかくても、実は英語がペラペラですとかカッコよくないです?!
たとえ足が短くても、料理のレパートリーが多いとか素敵じゃないですか。
✔自分が好きならなんでもいい
僕の周りにもいましたよ、高校1年生でロン毛でヒゲが濃くて口下手で目つきが怖くて近寄りがたいオーラ出まくりだけど、数学オリンピックで入賞する天才くん。
数学の話になると、怖いぐらい早口でいろいろ教えてくれる独特なやつでした。
一部の人間からはからかわれてましたけど、その他大勢からは尊敬のまなざしで見られていました。今は大学の教授です。かっこよすぎ。
無理して好きでもないことに取り組めということではありません。
自分の好きなこと、興味ある事に人一倍取り組んでみると簡単に突き抜けます。
僕は外見にコンプレックスがありましたけど、歌が好きで高校のアカペラ部に入りました。文化祭では体育館で披露しましたし、テレビにも出ました。
好きなことを思い切りやると、見られているポイントがコンプレックスからはズレますから、とても気持ちがいいですよ!
趣味・特技を作る初めの一歩
さぁ今から新しいことを始めよう!と突然言われても何をどうやって?ですよね。
今回は趣味探しの方法を少しだけ紹介したいと思います。
趣味探しその1 資格を取る
資格と言っても国家資格!とか合格率3%の超難関!とかそういうのではありあせん。
普段の生活に役立つ資格もたくさんあります。女性向けの資格は将来役に立つものも多いので見てみる価値はありますよ!
趣味探しその2 身体を鍛える
身体の鍛え方はいろいろあります。
目に見える筋肉を鍛える筋トレや、インナーマッスルを鍛える筋トレ、体力をつけるために走ったり、全身運動の水泳をやったり。
体形にコンプレックスがあるのであれば一石二鳥でしょう。
食べる量を減らして体重を落とすと、不健康に見えてしまうのでオススメしません。痩せたいなら身体づくりをするという方向性の方が断然いいです。
趣味探しその3 本を読む・映画を見る
本や映画はネットの情報と違い、作者の思いが詰まった1つの作品です。
ネットの情報はどうしても偏りが生じてしまいがちです。
1つの完成された物語や考え方を取り入れることで、内面的な成長につながります。僕のようにブログを書いて情報を発信する人間にとっては、本からの情報収集は必須事項でして日課なんですよ。
最近のオススメは生活術系の本ですね。お金の話、ライフスタイルの話、健康の話と情報量がすごいので飽きることはありません。
映画は好きなジャンルがあればどんどん見るべきです。物の捉え方が鍛えられます。
僕は映画を見る本数が増えるにつれて涙もろくなりました(年齢のせいではありません)
最後に
コンプレックスという言葉は、自分の欠点を認め、抱えてしまうことにつながります。
持って生まれたものと上手に付き合い、気にしなくていいぐらいに人生を充実させていけば、ちっぽけなことだったなと思えるようになります。
自分はダメだ、人よりも劣っている。そう考えてしまうのは仕方ありません。
その先の「じゃあどうする」に思いを向けてみてください。楽しいですよ!